式内社 黒野神社
式内社 黒野神社(クロノジンジャ)
住所 兵庫県美方郡香美町村岡区村岡723-2
主祭神 黒野坐大神(天津彦火能邇邇芸命)
配祀神 志都美上大神 (天御中主命)
祭記事
1月1~3日 歳旦祭 1月9~10日 恵比須祭 2月3日 節分祭
3月20日 祈年祭 8月15日 中元祭 9月19日 例祭
1月23日 新嘗祭
(本殿)桁行三間、梁間三間、入母屋造、千鳥破風付、軒唐破風付、銅板葺
当神社は、村岡(旧称黒野村)の鎮守、氏神社である。
古伝によれば大同年間(800年代)創建と伝えられる延喜式内社。
始め現社地背後の宮山山頂に鎮座されていた。
永享8年(1436)に現在地に移転。
七美郷の総氏神社で式内社の志都美上下両神社を合祀して社殿を再建。
伊津岐三柱大明神と仰がれて崇敬をあつめる。
江戸時代になり村岡藩主山名氏が黒野村を村岡と改称したが社名はそのまま。
以後歴代藩主山名氏の祈願社として、四時社参、藩公ゆかりの品々の奉納の例が多い。
明治6年(1873)郷社となる。
大正12年(1923)県社に列する。
昭和26年(1951)宗教法人の認定を受け現在にいたる。
国指定重要文化財の絹本着色釈迦十六善神像(南北朝時代)所蔵。
町指定文化財の貴徳面(鎌倉時代)・山名藩行列御道具等を所蔵。
鳥居の右脇に「縣社黒野神社」と刻まれた社号標が立つ。
鳥居扁額には左右に志都美下神社、志都美上神社と刻まれている。
(志都美神社二座・式内社・・・黒野神社に合祀)
入母屋造の拝殿がある。
拝殿の左右に、階段があり、入母屋造の本殿。
境内社に本殿右手に山名氏創建の皇大神社があります。
左手には愛宕神社、恵比須祭で賑わう西宮神社・天満宮・稲荷神社。
山神社・御滝神社の遥拝所があります。
黒野神社 御由緒
当神社は、村岡(旧称黒野村)の鎮守の神、氏神であり、古伝によれば、橘諸兄公ゆかりの従三位参議黒野経秀卿但馬に配流せられた大同年間に創建と伝えられ、初め現社地背後の宮山山頂に鎮座されており、延長五年に成立(九二七年)の延喜式神名帳に列し(式内社)、永享八年(一四三七年)に、同じく宮山山頂に鎮座されていた七美郷の総氏神社志都美上下神社を合祀して、社殿を現在地に移転、再建される。所謂志都美神社は、清和天皇貞観一〇年(八六九年)に従五位下の神位授与のことが、三代実録に記されている。三神社合祀後伊津岐三柱大明神と仰がれ、崇敬を集める。
鎌倉時代より神田を有し、江戸時代に入り、山名公が黒野村を村岡と改称、歴代村岡藩主の崇敬を受ける。延享元年(一七四四年)九月一ノ鳥居を創建して(扁額は藩主豊就公と伝える)参道を開き、明和二年(一七六五年藩主豊貴公)社殿再建、築地・石段が山名藩御家中並びに東西両町氏子の寄進により、整備される。以後村岡藩の祈願社として、四時社参、藩公ゆかりの品々の奉納の例が多い。
明和二年の社殿再建以後も、寛政四年(一七九三年)、文政四年(一八二二年)、嘉永三年(一八五一年)と社殿の改修を重ね、大正四年に拝殿新築、昭和七年に本殿を銅板屋根替えを経て、現在に至る。
明治以後、明治六年郷社に列し、大正四年神饌幣帛料供進神社に指定され、大正一二年八月県社に昇格する。 -『平成祭データ』-